
wordpressテーマは「公式テーマ」を使った方がよいのでしょうか?

wordpress公式テーマは信頼性の高いテーマではありますが、必ずしも公式テーマやデフォルトのテーマから選ばなければいけないわけではありません。大事な基礎知識ですのでぜひ理解して、サイト運営をしていきましょう。
こんにちは、webディレクターのきつねコードです。
当サイトでは、Wordpressやブログ運営のノウハウなどを解説しています。
この記事では、wordpressの「公式テーマ」の説明、インストール方法、その特徴や選び方について解説します。
結論、公式テーマか非公式テーマかはあまり気にする必要はなく、こちらから↓選べば心配は無用です。
WordPress公式ディレクトリ(テーマ)とは?
初心者さん向けにざっとご説明します。
そもそも、wordpressには「wordpressテーマ」という仕組みがあります。
wordpressテーマは早い話が着せ替え機能のようなもので、wordpressテーマを変更するだけでサイト全体のデザインや機能が変わったりします。
関連記事:WordPressテーマとは?初心者向けに使い方のコツを1から解説
wordpressテーマは世の中にたくさんありますが、その中でも「公式テーマ」と呼ばれるものがあります。
公式テーマとは、WordPress.org(ワードプレス本体を提供している世界的なコミュニティ・いわゆる総本山)が公認しているwordpressテーマのことです。
そして、公式テーマが提供されている無料のテーマ配布プラットフォームが、WordPress公式ディレクトリなどと呼ばれます。
この公式ディレクトリには、ワードプレス管理画面からも直接アクセスできるので簡単に公式テーマをインストールできるのが大きな特徴です。
また、ここで配布されているテーマは全て公式の審査を通過しているため、品質やセキュリティ基準が一定以上の安全なテーマであると言えるでしょう。
公式テーマは約1万3000種類以上あり、商用利用もOKです。
公式テーマには2パターンあるので、もう少し細かく解説しますね。
①無料の公式テーマ(twenty twenty-fiveなど)
「twenty twenty-five」「twenty twenty-four」などをはじめとする、公式の無料デフォルトテーマのことです。

これらは、wordpress.org(ワードプレス公式サイト)が毎年開発しているもので、1年に一回その年の年号を冠したテーマ名が配布されています。※開発は、Automattic社中心に公式サイトコミュニティと開発
あなたがどのサーバーでwordpressを立ち上げたかにもよりますが、デフォルトテーマとして、このtwenty系が入っている場合も多いかもしれません。
わたしも遠い昔に、「twenty-twelve」や「twenty-seventeen」などを個人ブログでそのまま利用していたことがあります。
これらの公式テーマは、基本的にシンプルで、そして高いセキュリティを誇りますが、少なくとも日本においては使っているサイトはそれほど多くはありません。
シンプルすぎるので機能的に足りなかったり、海外で作られたテーマなので日本のサイトにはデザインが合わなかったりするからです。
もちろん、公式のデフォルトテーマを使いたい人はこれでも大丈夫です。
②WordPress公式サイトが公開している無料テーマ
もう1パターンの公式テーマは、wordpress.orgが公認して公開している無料テーマのことです。たくさんあります。

これらはすべて各テーマ開発者がwordpress.orgの公式審査を通過して登録したテーマです。そのため、セキュリティや機能性において一定の水準が保たれています。
確かにこのwordpress公認の公式テーマから選べば間違いがないとは言えるかもしれません。
しかしながら、実態としては海外産の無料テーマが圧倒的に数が多いです。(ワードプレスは世界中でユーザーが多いから)
海外のテーマは一見すると「かっこいい」「おしゃれ」に見えるものは多いですが、いざ日本語でコンテンツや画像をサイトに入れてみると、「あれ?なんか違うぞ」となることがほとんどです。
海外テーマは、基本的に日本のコンテンツに合わないので、私はおすすめしません。
国産の公式テーマは、非常に少ないです。
もし公式テーマから選ぶとするならば、言語対応や、デザイン的な雰囲気の問題で最適なテーマを見つけるには苦労するかもしれません。
公式テーマの中で人気の国産テーマ「Lightning」
公式ディレクトリに登録されている無料テーマで1つだけ具体名を挙げておきます。
それが、数少ない国産テーマの中でも人気を誇るビジネステーマ「Lightning」です。無料テーマですので、誰でも使えます。これはとても良いですよ。

拡張性が高いのでブログ用途でも使えますが、おすすめなのはホームページ・サイト型です。企業サイトやランディングページの制作にも活用できます
操作の慣れや、サイト構成を作る手間と、デザイン的なセンス(というか試行錯誤して良デザインにたどりつけるか)は若干必要かなとは思いますが、とても優れたテーマです。
ホームページやビジネスサイトを作るよという方は、Lightningをぜひ試してみると良いでしょう。
関連記事:WordPress無料テーマLightningの特徴とホームページを自作する方法【初心者】
WordPress公式テーマのインストール方法
インストールする操作方法をご紹介します。分かる方はサッと読み飛ばしてください。
wordpress公式テーマは、テーマを導入するのがとても簡単なことがメリットです。
初心者でもすぐに行うことができます。
画像付きで手順を解説します。
step.1
wordpress管理画面にアクセスして、「外観」≫「テーマ」を開きます。
画面上の「テーマを追加」をクリックしましょう。
step.2
検索機能もあるのでお気に入りのwordpress公式テーマを見つけたら、「インストール」を押しましょう。
テーマの詳細検索も可能ですが海外テーマがほとんどなので、「travel」「ec」など英単語で検索すると良いです。
その後つづけて「有効化」を押せば、テーマの導入は完了です。
(管理画面「外観」≫「テーマ」一覧から有効化も可能。有効化できるのは常に1つのみ)以上で、テーマの導入は完了です。
導入後のテーマの設定については、それぞれのテーマで全然ちがいますのでマニュアルを見たり、別途調べたりしながら進めてください。
WordPress公式テーマの特徴
wordpress公式テーマの特徴についてご紹介します。
信頼性・安全性が高い
wordpress公式テーマは、すべてWordPress.orgによって審査を通過しています。
この審査では、セキュリティホールがないか、WordPressの開発基準に準拠しているかなど、非常に厳しいチェックが行われています。
そのため、公式テーマを使用すれば、不正なコードやウイルスが含まれている心配がほぼありません。
とくに非公式テーマを使う場合に、中にはリスクがあるものも存在する可能性はありますので、それは知っておきましょう。(後ほど解説しますが、非公式全部がダメなわけでは決してないです。)
テーマのインストールと更新が簡単
実質的なメリットとしては、これが一番大きいです。
公式テーマに登録されていると、wordpress管理画面からダイレクトでテーマインストールができるため非常に簡単です。
また、wordpressテーマは年に数回更新されることが通常です。公式テーマの場合は、wordpress管理画面に更新通知が出てきて手間なく更新できますので忘れることもなく便利です。
商用利用OK・自由にカスタマイズもできる(GPLライセンス)
wordpress公式テーマは、すべて「GPL(General Public License)」というオープンソースライセンスとして配布されています。
無料で商用利用もOKですよということです。そして、自由に改変・再配布も許されます。
ライセンスの自由度が高いので、制限なく活用できるのは良いですね。
継続して安心して使える
ここは、結構重要なところとも思いますが、公式テーマはWordPress本体のアップデートや検索環境の変化に合わせて、定期的にメンテナンスやバグ修正が行われます。
これは、非公式テーマにはない安心感で、長期的にサイトを運営する上で重要なポイントです。
wordpressは結構頻繁にアップデートされるものなので、その際にテーマが対応していないと不具合が出てくることがあります。
またセキュリティ面でも新しいセキュリティーの穴は常に出てくるものなので、都度対応してくれることが大切です。
人気テーマであれば問題ありませんが、無名のテーマや更新が完全に止まって古くなっているテーマには注意が必要です。
公式テーマと非公式テーマ(無料・有料)との違い
公式テーマと非公式テーマの違いについていくつか軽く触れてきましたが、改めてまとめてみましょう。
公式テーマはwordpress.orgで審査を経て公開されているのでしたね。
対して、非公式テーマは開発者のサイトや販売サイトなどで直接配布されます。
有料テーマには高機能なものも多く、デザイン性やカスタマイズ性が優れていますが、信頼性やセキュリティは開発者の品質次第とは言えます。(ただ所感としては特にユーザー数の多い人気テーマは、修正点が出てきた時点ですぐ修正されるため、時間の経過とともにセキュリティ面も強くなる印象があります。)
一方、公式テーマは機能面ではシンプルなことが多いものの、審査を通過しており、安全性と信頼性が非常に高いのが特徴です
項目 | 公式テーマ(WordPress.org) | 非公式テーマ(無料・有料) |
---|---|---|
入手元 | WordPress.org公式ディレクトリ | 開発者のサイト、販売サイトなど |
審査・安全性 | WordPress公式の厳格な審査あり | 審査なし。開発者の信頼性に依存 |
価格 | 完全無料 | 無料 or 有料(数千円~数万円) |
機能の充実度 | 基本機能中心(シンプルが多い) | 高機能なものが多い |
デザイン性 | シンプル基調が多い | 高いデザイン性・高いカスタマイズ性 |
サポート | 質問フォーラムがあることも | 専用マニュアルあり 質問フォーラムがあることも |
アップデート頻度 | WordPress本体と連動して更新されやすい | 開発者による(放置されるリスクあり) |
商用利用 | OK(GPLライセンス) | 多くはOK(要確認) |
日本語対応 | 一部対応あり(国産テーマは少ない) | 完全対応 |
初心者向け | シンプルだがものによる(最近のtwenty系は非推奨) | 専用マニュアル・操作性に優れたテーマが多い(ものによる) |
公式テーマは、あくまで「wordpress公式に認められているよ」というだけの話であって、「公式テーマが上位・非公式テーマが下位」にあたるわけでは全くありません。
確かに公式テーマが安全性が高いことは言えますが、むしろ、日本における人気のwordpressテーマは非公式テーマの方が多いです。
私が使っているAFFINGER6も非公式テーマです。
開発者視点で言うと、公式テーマとして審査に通るには何かと大変なプロセスが増えたりしますので、テーマ開発者のみなさんはプラスよりもマイナスの方が大きい(要は、めんどくさい。メリットも、テーマインストール&更新が簡単になるぐらいしかない)と判断しているのかなと思います。
ですので、公式テーマか非公式テーマかは、正直気にしなくても全然大丈夫です。
非公式テーマにも、非常に優れたものがたくさんあります。たとえば「SWELL」「AFFINGER」「cocoon」など、日本で人気のテーマはすべて非公式です。
非公式テーマを選ぶ際は、「販売元の信頼性」「サポート体制」「ユーザー数」「アップデート頻度」などを確認することが大切です。特に有料テーマは長期間使うことが前提となるため、安心して使える実績ある開発元を選ぶとよいでしょう。
ただし、気をつけることとして非公式テーマの中でも、全く無名のテーマや、運営元がよくわからないテーマ、正規ではないルートで配布されているテーマなど、そのあたりに手を出さないようにしましょう。
無料公式テーマの「twentyシリーズ」はあまりおすすめしない理由
ちなみに、ワードプレスにデフォルトとして入っている「twenty twenty~」系のテーマは、私はあまりおすすめしません。
その理由としては、①海外産なので雰囲気が日本のサイトに合わない&情報が英語②機能がシンプルで足りない部分がある、③最近のサイトエディター機能が使いにくいからです。
海外産なので使い方の情報を調べるにしても英語検索になってしまいますし、最近搭載されているフルサイト編集ができるサイトエディターも使いにくいです。(ノーコードの流れを汲んだ機能なので将来的に主流化する可能性はあるかもしれませんが、現状では無しかなと)
国産の人気のテーマから選ぶ方が、サイトの質も運営効率も爆上がりするかなと思います。
まとめ:公式テーマは安全!でも非公式テーマを選ぶのも全然OK!
結論としてまとめます。
wordpress公式テーマとは、wordpress公式サイトに公認されて配布されているテーマのことです。
厳しい審査を通過しているため、無料でありながら高い信頼性と安全性を兼ね備えた、初心者にも安心の選択肢です。
しかしながら、公式テーマの中には海外産が多く、国産テーマは少ないです。(人気テーマで言うと、国産は唯一Lightningぐらい)
機能やデザインがシンプルで、少し物足りなさを感じる人も多いでしょう。(ちなみにLightningはシンプルではないです)
そうした場合は、非公式テーマから選ぶのがおすすめというか一般的です。
人気テーマであれば、もちろん質も安全もバッチリですので、非公式だからダメということではなく、目的と予算に応じて最適なテーマを選ぶことが重要です。
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この記事を書いた人「きつねコード」 webディレクター・プログラミング講師・個人ブロガー。wordpressには10年以上触れており、自身でブログ運営もしていま ...
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